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2005年07月01日

愛知県G小学校からのお手紙

突然のお手紙で失礼します。
私は愛知県G小学校5年1組担任のTです。
今学校の社会科の授業で「様々な食料生産」を勉強しています。教科書にはレタスづくりとももづくりについてどのようにつくっているのか記述されていました。
こども達には食料生産のための農家の工夫や苦労が少しでもわかればと思いお手紙を書きました。
住所等は学校のインターネットを使い調べました。お忙しい中たいへん申し訳ありませんが、もし可能であればこども達の質問に答えていただきたく思います。
どうぞ よろしくお願い致します。
平成17年6月24日   5年1組担任  T


はじめましてこんにちは
私はG小学校5年生です。
今、私たちのクラスでは、色々な食料生産について調べています。
私は、りんごの生産についてもう少し知りたい事がありますのでお手紙でおたずねします。
一つ目は、一番大きいりんごの木は何年間育てて大きさはどれくらいか教えていただきたということです。
二つ目は、もしその年にりんごがたくさん出来すぎたらどうするかを教えていただきたいということです。
三つ目は、りんごの生産が多いとき何個くらいになるかを教えていただきたいということです。
よろしくお願いします。
これからも、お体に気付けておいしいりんごを育ててください。 さようなら
平成17年6月23日   G小学校5年1組 U

投稿者 noda : 2005年07月01日 07:52

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コメント

こんにちは 上田さま
小学5年生の問題に私なりに考えてみましたが理解出来るか解りませんが4枚になりました。最後までお付き合い願います。

一般的には農業は生産ですが生産、流通、加工、サービスと一連の企業になりきることが出来るのも農業です。

①の答え
我が地域にりんごが植栽され120年になります。
りんごは 種を蒔いてもその品種と同じりんごは出来ません。ふじの種を蒔いてもふじりんごは出来ないのです。接ぎ木と言った方法で品種更新がされます。
台木(根)に品種を接ぎ木してりんご(ふじ)の樹が出来上がります。
消費者ニーズにともない新しい品種に人気があると枝のあちらこちらに接ぎ木をして品種更新します。家では50%以上がふじのりんごです。
最近わい化栽培という 方法で新しく植え直し 古い樹が無くなってきております。
我が家では40年くらいが一番古い樹です。
日本にりんごが植栽され、100年以上も維持している樹もありますが今私の家ではありません。雪で枝だが折れたり、病気で枝がなくなり100年の樹でしっかりとしたのは珍しいと思います。りんご栽培でなくりんご経営がからんでくるからです。
人間と同じで若いときは(成人)よく働き、年をとると(老人)働けなくなります。
りんごの樹の寿命は・・・と言うことも良く聞からますがいくらでも生きることが出来るわけです。経営がからんでくるから、そして品種更新で接ぎ木されるからなかなか毎年同じように生産するにはそれを取り巻く環境と技術が必要です。
みなさん方も勉強の出来る・スポーツの出来る環境が大切だと思います。
その環境作りが親、家庭であり、学校なわけです。
私は、りんごの成る環境作りをしております。

②の答え
りんごは秋になると収穫します。
毎年玄関先まで買い付けに来てくれるお得意のお客様。
配達を待っているお客様。
JAに出荷して、一週間後には中央市場にならびセリがかけられます。仲買人によってセリおとされ、店先に並びます。
また、JAと直接取引をしている大手百貨店スーパーは直接店先に並びます。
直接生産者が市場に直接持っていき販売します。
りんごの樹に名札を付けて、契約したお客様が自分の樹として収穫するオーナー制度。
私のHPをみて直接注文してくださるお客様などといった色々な販売方法があります。
沢山のりんごが全国的にだぶつくと価格は市場で低迷します。需要と供給のバランスです。
市場価格は低迷しますが 末端でのスーパーでの価格は極端には安くなりません。
売る販売スペースの広さが変わるくらいで 1個120円くらいでしょう。
りんご経営がからむと価格安定が大切なことで生産者から直接消費者というのが理想的に思われます。
流通のシステムなのでいつも 中間業者が儲かるわけです。
生産者はいつもきびしい立場におります。しかし販売する方法は沢山あるので工夫次第では沢山りんごが成ると収入も増えるわけです。

③の答え
収穫する箱コンテナには60個から80個くらいのりんごが入ります。約一箱20キロです。10アールあたりの収穫量は4000キロぐらいです。
昨年は3回の台風といった自然災害がありました。沢山のりんごが傷つき落果しました。なんせ自然相手の商売ですので安定が難しいです。
そんな年は、いつもごひいきしてくださる お客様からのお言葉に支えられながら自然災害に負けず毎日頑張っております。
喜びでもあり、励みでもあります。
工業生産のようにいつも同じものが決まっただけ出来上がるのが理想ですがなかなかむずかいしいものです。
つねに自然と一体になって仲良く付き合って暮らしております。

以上3つの質問の答えになっているでしょうか。


以下は 私が つねに考えていることです・・・・・・・・・・
減農薬、有機栽培 消費者はこの言葉に弱いものでしょうか?

美味しいものは、
全ての総合的なものが絡み合い出来上がります。種を蒔いて、夏でも秋でも収穫できるのと違って永年作物である果樹においては・・・ 
農薬をかけないことが 美味しさ、安全性ではありません。
有機栽培が美味しさだけではありません。
果樹は、子供の育児・教育と同じで果実の出来る環境を作ることです。なぜなら果実を作るのは私でなく果実の樹だからです。
美味しく果実の出来上がる樹はいつも健康な樹であること、健康な葉であることで園主は、樹そのものの主治医となって天の理、地の理で適切な県の指導通りの究極な管理作業によって美味しい果実、安全な安心なものが出来上がると思うのです。
○○堆肥、○○菌、○○農法と言った有機栽培、発生予察を行い減農薬、当前のことです。売る側としては売りやすいんでしょうね。美味しいこと、安全なこと、すべて果樹栽培、販売において当たり前のことです。
インターネット販売で、あらゆる果樹関係を検索してみると売れているサイト、そうでないサイトとある訳です。目的は、誰もが儲かるだろうという いろんな発想から考え出していることと思います。誰もが 生産者は作るのはプロでもに関しては全くの しろーとです。

楽天に出品でも月数万円かかり、それにマージンがかかります。
特別な栽培方法と究極な品物と大きくわけると2通りあります。
究極なもの、食材を集めたサイトや特別な栽培方法でのサイトなんかが 売れている感じです。
果樹におきましては、特別な栽培方法というのは私は、前にも書きましたが 邪道に思います。(一年生作物は別)

農業資材におきましても これを使うと糖度があがり、着色が良くなる・・・。
色々な資材が言葉たくみに販売されており生産者は 自分の基本技術を基本管理を無視して宗教のように 信じ込んで うその 製品・果実を作っている人もいます。果実販売まで責任をもって 農業資材を販売してくださればおもしろいと思います。

最近本物とは・・果樹において考えさせられます。第一次産業生産から、流通サービスまでの第4次産業まで考えなくてはいけなく、今の農業も大変な時代になってきております。そして、それを全て行う事の出来る農家はおりません。
法人にして 企業経営なら出来るわけで今、そのように向かっている農家もおります。

どこまで 生食でどこから 加工品なのでしょう。りんごも どんなものでもジュースは出来ます。
完熟したりんごでも青い未熟なりんごからでも・・出来たジュースは その通りのものです。
加工することによって 果実のフカ価値をつけるためそれぞれ 農業経営が関係してくるためにどこで 線を引くことが むずかしいです。

思ったこと一方的に書いてしまいました。
だれが どのようにして栽培しているかが大切に感じます。

平成17年7月1日       

 野田りんご園        野田 英夫
メール      hideo@no-da.com
HP      http://www.no-da.com/

携帯電話    090-2794-7485
FAX     0182-45-3536

投稿者 野田英夫 : 2005年07月01日 08:22

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