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■省力栽培

技術と管理という言葉があります。たとえば、剪定をすることは管理作業のひとつでもありますし、上手な生産者の方は、良い果実を安定に生産することが出来る剪定技術をもっております。そして、剪定した枝のかたずけは管理作業です。

花が咲くと実になり、良い果実を残し、収穫の秋を迎えます。定期的に薬散して、草刈りという管理をして、りんごにとって良い条件を作ってやります。摘果するとき、どれが良いのか悪いのかを見極めるのも技術、薬剤の選択するのも技術ですが、それを行うのは管理作業です。

今の時代は、体ばかりでなく、頭を十分に使わないと、やっていけない農業になってきています。健康である事が大切でありますが、体ひとつでやれば出来る「生産ばかりの時代」は終わっております。

りんご栽培一年を通して、他人に任せることの出来る作業と、どうしても園主自身の手を加えなければならないところがあります。花摘み、摘果、葉つみ、収穫の作業などは、これが良くてこれがだめ、などとと教えると、ふつう誰でも出来ます。場合によっては、保育園児でも…。(ただ、すぐ飽きるとは思いますが。)剪定と、仕上げ摘果だけは、必ず園主がやるべきだと思っております。これこそ、りんご栽培において究極の技術だからです。

 

▼草刈りなど

また、管理作業のひとつに、草刈りがあります。有機栽培の基本中の基本で、草生栽培であります。出てきた牧草を刈ると、有機質となり、また土壌中にもどって行くのです。草を刈る代わりに除草剤を使う生産者もおります。消費者の間では、除草剤の使用に対して、かなりシビアになっている方もおりますが、使用する人は、使用基準を守って安全を第一に考えているはずです。ただ、年々使用を続けますと、草という有機質が少なくなってくるため、土がだんだん悪くなり酸化してきます。

しかし、改良材を散布して土壌の団粒化をはかって、気をくばっていれば、その問題も解決されるようです。りんごは永年作物ですので、何事も先を見て、対応していくことが賢明なのです。私自身は、樹間下に、除草剤を使用します。すると、畑がとても綺麗に見えて、草を刈る時も非常に効率が良く作業が出来るのです。

 

▼ナギナタガヤ

草を刈らないと畑が汚く見え、見映えが悪いです。作業効率も悪く、また病害虫が寄りつきやすくなり、環境も悪くなります。

1キロ5000円くらいで雪印から出されている「ナギナタガヤ」という牧草の種があります。これはすごいもので、いっさい草刈りがいらないのです。刈る前に全部倒れてしまうからです。

10月の中旬頃になりますと、3〜10p位まで出てきて、そのままの大きさで冬を越します。芽出しの早いのから遅いのと様々です。春伸びすぎたのは枯れてますが、雪消えをじっと待っていた青々としたものは6月頃までどんどん大きく成長します。

その土地の地力にもよりますが、30〜50pまで伸び、強い風になびかれ、6月末までには、色が緑から淡い黄緑色に変わって傾いてきます。 ツルツルしていて足にからまることなく、摘果作業性にも支障はありません。

7月にはいると、ほとんどのナギナタガヤは倒れ、綺麗な状態になります。早く倒れたものは、また種がこぼれ、そこから芽が出てくるのです。伸びた草は有機質となり、そのまま土に帰ります。 何度も春を迎えるたびに、園に定着していくことでしょう。これによって、大切な管理作業に注ぐ時間が増えることを、たいへん喜んでいます。

 

▼摘果剤

本来人の手で行う摘果作業を、薬剤を使って行います。秋田県では、満開10日から2週間が摘果剤の散布するタイミングとなっています。ちょうど中心果の横径が7ミリメートルほどになった頃です。

充実している中心果から咲き始め、側果、腋花芽の順番に実が付いていくわけです。ですから、側果に合わせるか、腋花芽に合わせるかが、ポイントになります。私は、さまざまなところに勉強に行って、情報を仕入れたりするうちに、「デナポンという摘果剤を、2回散布するとよい」というものに出会いました。

今現在、それを試しながら、実のなり具合などを調べているところです。我ながら、楽しみでもあります。

 

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